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書誌情報
・タイトル:『森林ビジネス 自然が好きな人から専門家まで楽しく読める森林の教養』
・著者:古川大輔
・出版社:クロスメディア・パブリッシング
・発売日:2025/8/1
・ページ数:288頁目次
はじめに
第1章 世界から学ぶ森林ビジネスの世界
第2章 日本の人工林から学ぶ多様な森林の世界
第3章 植林・育林・間伐・伐採から学ぶ生産の世界
第4章 木材市場から学ぶ流通の世界
第5章 日本の建物から学ぶ木造建築の世界
第6章 職人から学ぶ木製プロダクトの世界
第7章 森ではたらく人々から学ぶ現場の世界
第8章 「まちづくり」から学ぶトータル林業の世界
第9章 これからの森林ビジネスの世界
おわりに
感想
いつも充実した内容の、クロスメディア・パブリッシングの業界解説シリーズ。
今回読むのは「森林ビジネス」です。
日本の国土に占める森林面積の割合は約7割。
これはフィンランド、スウェーデンについで世界3位なのだそうです。
これほど森林が身近にある日本ですが、そこでどういったビジネスが行われているか、なかなか知る機会は少ないのではないでしょうか。
本書では森林そのものの知識、生産・流通や実際の建築・プロダクトについて、さらには森の仕事の現場や林業の世界について紹介されています。
本書の特徴は、森林を単なる自然環境としてではなく、一つの産業として体系的に描いている点にあります。
木が育つことから、建築や製品になるところまでが有機的に結びついて、協力しながら運営されていることを各フェーズの視点から描きます。
普段目にすることのない森林ビジネスですが、具体的な事例が豊富で、はっきりとしたイメージを持つことができます。
基本的にポジティブな話が中心ですが、日本の林業が抱える厳しい現実も、所々にじみ出ます。
山の所有が細かく分かれて不明な土地が多いことや、輸入木材との競争、人手不足や高齢化など、どれも簡単には解決しない問題ばかりです。
冒頭に書いたように森林大国である日本でありながら、林業が成り立ちにくいという矛盾が垣間見えます。
しかし本書はあくまで前向きです。
本書を読むと、日本各地には森林ビジネスを盛り上げよう、日本の森林を大切にしようという人がたくさんいることがよくわかります。
脱炭素社会の流れの中で木材の価値が見直されていること、観光や教育など新しい森林ビジネスの可能性なども紹介され、森が未来の産業になり得ることを示しています。
身近でありながら知らなかった森林の世界を、広い視野から理解させてくれる一冊です。
おすすめの人
・森林ビジネスに興味のある人
・地方移住や地方での起業に興味のある方
・木造建築やインテリアに興味のある方