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書誌情報
・タイトル:『役に立たないロボット 日本が生み出すスゴい発想』
・著者:谷明洋
・出版社:集英社インターナショナル
・レーベル:インターナショナル新書
・発売日:2025/2/7
・ページ数:272頁目次
はじめに
第一章 どのような「役に立たないロボット」が存在するのか?
第二章 「弱いロボット」はウェルビーイングを引き出す
第三章 「LOVOT」、人を幸せにするテクノロジーのあり方
第四章 「ヘボコン」、笑いの奥に潜むもの
第五章 「AIBO」供養に見る「壊れる」価値
第六章 人や社会を拡張するロボットたち
第七章 「役に立たないロボット」は本当に役に立たないのか?
おわりに
感想
役に立たないロボットとは?
ロボットは、人間の代わりに働くものだと勝手にイメージしていました。
もし役に立たないロボットがいたら、その存在にはどんな意味があるのでしょうか?
本書は、そんな素朴な疑問から始まります。
著者の谷明洋さんは、研究者や開発者、技術者、イベント主催者、僧侶などを訪ね、日本で生まれてきた「役に立たないロボット」の価値を探っていきます。
弱いからこそ、人が動く
本書で取り上げられるのは、自分ではごみを拾えず、人に拾ってもらう「弱いロボット」、愛されるために生まれたLOVOT、出来の悪さを競う「ヘボコン」、そして壊れたAIBOを弔う供養です。
いずれも「役に立つロボット」とは正反対の存在です。
しかしその不完全さが人に、助けたい、かわいがりたい、つくってみようという気持ちを起こさせます。
そして必要としている人がそれぞれに存在します。
本書を読んでいると、ロボットが人を助けているのか、人がロボットを助けているのか、だんだんわからなくなってきます。
その不思議な関係こそ、本書の面白さです。
「役に立つ」を問い直す
効率や生産性ばかりが重んじられる社会では、役に立たないものは簡単に切り捨てられてしまいます。
けれど、誰かの手を借りるロボットの姿は、人間もまた、支えたり支えられたりしながら生きる存在なのだと教えてくれます。
「役に立たないロボット」からの問いかけを真摯に考え続けるこの一冊は、私たちにこれからのロボットのありようと、日本の未来を考えさせる一冊となっています。
多くの人に手に取っていただきたい本です。
おすすめの人
・日本独自のロボット文化を知りたい人
・効率性や生産性だけでロボットやAIを見るのに疑問を感じる人
・弱さや不完全さが生むものに興味のある人