ビジネス 書籍

『社内政治の科学』

※本記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。

書誌情報

created by Rinker
¥2,200 (2026/02/03 14:44:23時点 楽天市場調べ-詳細)

・タイトル:『社内政治の科学』
・著者:木村琢磨
・出版社:日本経済新聞出版
・発売日:2025/11/14
・ページ数:261頁

目次

はじめに
第1章 あなたの周りの社内政治
第2章 「日本だけ」ではない社内政治
第3章 そもそも社内政治とは?
第4章 リーダーシップとしての社内政治
第5章 ビジネスパーソンに必要な政治力
第6章 社内政治を分析する
おわりに

感想

『社内政治の科学』。

このインパクトのあるタイトルの本の存在を知った時に、思わず読みたい!と思いました。

組織に関わっている人は、多かれ少なかれ「社内政治」に直面した経験があるはずです。

そんな社内政治ですが、正面から研究対象としている人がいるというのがまず驚きでした。

日本では「社内政治」というと、派閥やゴマスリといった、否定的なイメージがつきまといます。

いかにも日本企業特有の現象のように語られること少なくありません。

しかし本書によると、「社内政治」というのは決して日本特有のものではなく、海外の組織にも普遍的に存在しているものなのだそうです。

しかも海外では盛んに「社内政治」が長年研究されており、本書の参考文献も海外の論文が中心となっています。

かように世界に普遍的に見られる「社内政治」、それは一体なんなのでしょうか?

その問いの答えを求めて本書を読み始めました。

本書で著者は、社内政治を「会社というシステムの欠陥ではなく、その構造に本質的に組み込まれている現象」なのだと位置づけます。

そしてそれは、会社の利益の増大のために行われる非公式の影響行動、だと指摘します。

著者はより詳しく正確に社内政治を定義していますが、本書の定義のように考えれば「社内政治」は決して悪いものとは言えないことがわかります。

むしろ著者は、これを普遍的な「リーダーシップ行動の一部」として捉えるべきだと主張しているのです。

一方でこうした行動を自己の利益のために行った場合、従来の社内政治のイメージのような、組織に不利益をもたらす社内政治へと転じてしまいます。

本書は、「社内政治」を単なる悪習として切り捨てるのではなく、前向きなものに捉え直すことで組織行動への視点を一新しました。

同時に本書は、理論と実務がバランス良く解説されている点も本書の大きな魅力で、組織を構成する個人にとっても、経営に携わる立場の人にとっても、社内政治とどう向き合い、どう活かすかを考えるための実践的な手引きともなっています。

企業に限らず、ありとあらゆる組織に関わる人にとって必読の書と感じました。

特に組織に加入したばかりの若い人にこそ、早い段階で手に取ってほしい一冊です。

おすすめの人

・組織で働く若手・中堅ビジネスパーソン
・管理職、リーダー層
・経営組織論に興味のある人

あと一冊

created by Rinker
¥1,034 (2026/02/03 23:30:53時点 楽天市場調べ-詳細)

ポイント

本書を読んで経営組織論の興味を持った方はこちらの本をガイドに、その世界に踏み込んでみましょう。代表的な書籍が30冊紹介されています。

  • この記事を書いた人

yutoya

書肆北極点店主。本を紹介する人。本が好きです。一冊読んだら十冊読みたくなる、本がつながっていく感じも好きです。

-ビジネス, 書籍
-