※本記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。
書誌情報
・タイトル:『smART 10代からの世界を変えるアートの見かた』
・著者:エイミー・E・ハーマン
・出版社:東京美術
・発売日:2025/4/2
・定価:2300円+税
・ページ数:296頁目次
Ⅰ なにをどう見る? アートの見方、情報の集め方
1 魔法を宿す脳について知る
2 名探偵ホームズのように観察する
3 事実をかくすフィルターを意識する
4 かくれんぼの鬼になって探しだす
Ⅱ 見たらどう考える? アートの考え方、情報の広げ方
5 視点を移して賢くなる
6 スパイのように探しまわり、重要な情報を見定める
Ⅲ 考えたらどう伝える? アートの伝え方、情報の表し方
7 ミッキーを見習い、はっきり説明する
8 鋭い頭脳で複雑な世界に虹をかける
大人の読者のみなさんへ
感想
本書は「情報を集め、理解する方法」をアートを見ることで身につけていくことを目的をした本です。
元々は早川書房から出版された「観察力を磨く 名画読解」という本書籍を、子どもにもわかりやすく読みやすい形に再構成した本です。
私は最初、アートの解説書だと思って読み始めましたが、実際には観察力を高めるためのトレーニングが中心で、思っていた内容とは少し異なった本でした。
しかしこのトレーニングの一つひとつがどれも興味深く面白いのです。
著者の提示する絵には、有名だったり、わかりやすい絵もあれば、一見して意味がつかみにくいものもあります。
ですが、それらの絵を著者が提示するトレーニングの手順に沿って見ていくと、今まで見落としていた細かな要素や意味に気づいたり、逆に大きすぎて気がついていなかったことを認識したりできます。
いかに自分が固定観念に囚われているかを痛感させられます。
子ども向けに書かれていますが、その内容は大人にとっても十分に深く、楽しめるものとなっています。
自分の見えている世界を少し変えてみたい方、ものの見方を鍛えたい方は、ぜひ挑戦してみてください。